『懐古厨。』

インターネットは流行りの移り変わりが激しいので割りと若い世代でも「なんちゃって懐古厨」が存在するんですけど、大声で「懐古厨やべwww」みたいなこと言ってる人間は”真の懐古厨”たり得ないと思うんですよね。

 

本物は他人から言われて初めて年月が経ったことに気づく。

 

悲しいかな、時はいつだって残酷に流れていくんですよね。

最近ポリコレだのなんだので表現について厳しく非難されることあるらしいんですが、やっぱり「時が流れること」を「悲しい」「残酷」みたいに言うのも怒られるんですか?

 

それは時が流れることを当たり前に思ってる人間だから出来るんだ!みたいな。

人類70億人すべてが納得するような表現って「無」なのかな…。

いやでもそれって「有」を知ってるから出来るんですよね?って言われたら勝てないかも。

 

ブログやツイッターなんて全て主観でしかないんだからおめーの人生知ったこっちゃないが?という話。会社を背負ったSNSでもない限り「※これは私の主観です」みたいな注意書き書かなきゃなんないのも重苦しいなって思いますわ。

 

久しぶりにブログ開いたら下書きが残ってたんですけど、なんか笑えてきたので更新してます。

 

 

なんでコイツ神木隆之介名乗ろうとしてんだろうなって思ってめちゃくちゃ面白かった。『君の名は。』を見た感想語ろうとしてますね。

 

だいたいこのときの感想は「いまいちだったな…」ってことなんで、結局そこでモチベ上がらずに下書きにとどまっているんだろうなって思います。

実際今見ても『君の名は。』だけじゃ面白い!とまではならなかっただろうなって。

そこら辺りについては『天気の子』の記事を見ろ。

ha-ku3000.hatenablog.com

 

う~ん、スムーズな他記事への誘導。惚れ惚れしちゃうね。

喋るときもそうなんだけど「まあ」って入れがちなので文章書くときはあったら削ってます。この記事だとここまでに2回ありました。まあ消したから見えないけど。

 

ブログを始めた当初は「ANIMELIFE」を逆から読んだタイトルにしてアニメ大好きだよ!感をバリバリ出してたの思い出す。懐古厨ですので。いくつかブログやってきたけど一番タイトル好き。自画自賛オタク。

実はこの方のようなブログを目指してたんですけど割りと早い段階でつまずいちゃいました。

www.ukitouchtypist.org

 

継続は力なり…

ただで継続はできないのでどういうやり方なら継続出来るかでやってたらまあ何年も更新しないブログになってしまった。

 

俺の記事、自分でも割りと面白いなって思う瞬間があるからもうちょっと高頻度で更新してほしい。

長らくガルパンの記事のアクセス率が高かったんですけど、プリンセス・プリンシパルが抜いてきました。とうとうガルパンおじさんたちも昇天したか?

 

プリンセス・・プリンシパルもなんか劇場やってるっぽくて1話目は見たんですけどその後忘れちゃって結局追えてない。めちゃくちゃ面白くて好きだから見たいんだけど、TVシリーズの最終話が良すぎて逆にもうよくない?みたいな気持ちもある。

 

劇場でシリーズ化するなら何年も引っ張るのはやめてほしい。それ許されるのエヴァだけやで!エヴァも許されてたかというとまあ微妙。終わりはよかった、本当に。

 

 

この記事を読んでる人が複数人いたらここまでで「まあ」が何回あったか数得ている人もいるかもしれない。これを読んで数え始めた人もいるだろう。

 

その正解は。次の記事にて!

めちゃくちゃ寒い終わり方してるな。まあいいか。

 

 

 

『90分』に込められた思い / 映画大好きポンポさん

最近梅雨のせいかジメジメしてますね。

天気の話から入るブログ記事って時代を感じませんか?

 

昔を語り始めたら歳をとった証拠なんですよね。あゝむなしや。

 

pompo-the-cinephile.com

 

映画大好きポンポさんって知ってますか?

TwitterでボケッとTLを眺めていたらたまたま流れてきたpixiv漫画を読んだのがこの作品との出会いでした。

 

その頃のツイート遡りてぇのに凍結されたことがあるのでツイログが使えませんでした。泣いてます。なんでや!

 

その当時からすごい感銘を受けて単行本もしっかり買って読んでました。

いや、マジですごいのよ。SHIROBAKOみたいにリアルな現場を描くんじゃなくて、重要な場面だけ切り抜いてキャラクターに語らせるのがよかった。

 

そんないい原作を使った上で更に映像作品としていいものを作ってきたので本当にこの映画よくて感動しました。

 

もともと、原作付きのアニメってなぞっただけだったり、完全オリジナルだったりで面白いんだけど原作読めばよくない?ってなることが多くてイマイチ好きになれないことが多かったんですけどこの作品はマジで違ったんですよ。

 

””オリジナル要素を加えつつ、大筋は原作通り””っていうのが本当によかった。

 

実は原作にアランは出てきません。

映画編集のシーンも結構サラッと描かれてます。

 

この編集シーンで結構ガッツリ映画オリジナルがあるんです。

ジーンがこの映画に足りないシーンがあるってポンポさんに追加撮影をお願いする場面なんですけど、アランってまさにそうだったんだろうなってあそこを見た瞬間思いましたね。この原作を映像化する上で必要だったシーン。

 

・夢しかなかったジーン。

・夢を追い続けたナタリー。

・何もなかったアラン。

 

この若き3人の対比と成長を描いて、めちゃくちゃいい映画になってました。

自分には映画しかないから、映画のことだけを考え続けてついに監督をすることになるジーン。与えられたチャンスをものにしたいという意欲より、ここしか居場所がないという焦燥感のような勢いで作品を作り上げる姿は圧巻でした。

小さい頃からの夢をずっと諦めず、挑み続けて日の目を見ることが出来たナタリー。女優は笑顔という大事なことを忘れず、どんなに辛くても絶えず笑顔で生きてきた彼女はどんなに辛いレッスンも耐え抜いてヒロインを演じきる姿には感動を覚えました。

なんでも卒なくこなせたから社会に出てもそれなりに出来ると思ってたけどあまり上手く行かず何も出来ずに辛い日々を過ごしていたアラン。映画を撮ってるジーンと出会い、後ろを向いてると思ってた彼が実はずっと前を向いていたことを知りそれを応援したいという目標を見つけて初めて仕事にやりがいを持てるようになる姿は感無量でした。

この映画で俺が一番好きなシーンは、ラストでジーンがニャリウッド賞のインタビューで言った最後の台詞です。

 

でも、この映画のベストシーンはここじゃないと思ってます。

そのシーンは、ジーンが撮った映画の余韻に浸ってスタッフロールを見つめるポンポさんです。

 

この映画って、夢や目標を持って一生懸命になることはかっこいいみたいなある種ありふれたメッセージが込められているように思えるんですけど、実際そういう面もあるのは確か。

 

でも、タイトルは「映画大好きポンポさん」なんですよ。

この物語の主人公はジーンやナタリー、アランではなくポンポさん。

 

幼い頃から映画を見続けているのに感動を覚えたなかったポンポさんが感動出来るような映画を撮るというのが主題なんです。いや勝手にそういう解釈してるだけですけど。

 

それが一番如実に描かれているのが、さっき上げたシーン。

いつもエンドロールの途中で席を立つポンポさん。

インタビューでも、感動したことがないから感動してくれる映画を誰かに撮ってもらいたいという夢を語るポンポさん。

 

実は、ポンポさんもしっかり夢追い人だったんですよ。そのために映画をプロデュースし続けてる。

 

登場人物がそれぞれ抱えていた夢やら悩みやらが、それぞれが関わることによって一気に解決していくということに気付いてストーリー構成も練りに練られていて本当に好き。好きの気持ちが止まらんってワケ。

 

この映画はいろんな人に見てほしい。

その人によって映画の中のどこに””自分””を見つけられるか変わってくると思うので。

 

久々にいい作品を摂取したのでテンション高くなりました。

アニメ映画だからカップルとかほとんどいなくてありがたかったです。

 

 

絶対見ろよな!!!!

 

 

 

 

オタクがカンヌで最高賞取った映画を見たら真人間になった話

ズン

 

ズン

 

ズン

 

ズン!おい!ハイフリ見たか!?!?

 

www.hai-furi.com

 

あの「ポストガルパン」とまで言われた、最高のアニメーションを見せたが続編は厳しいかもしれないと言われていたあのハイスクール・フリートの劇場版見たのかって聞いてんだよ!!

 

オタクかくありき

 

ハイフリが最高であることはもう言わずもがなですけど、タイトルにある通り本日の主題はこっちではないワケ。

 

先日、友人が突然「パラサイト見に行くぞ!」って言い出したので映画オタク気取るかwつってついていったんすよ。

 

www.parasite-mv.jp

 

アニメ映画でも見に行くと、アニメ以外の予告も結構見るから最新映画についてタイトルだけは知ってるみたいなことある。この映画もそうでした。予告から受けた印象は韓国映画であること、ミッション・インポッシブルみたいなスパイ感あるなってことくらい。

 

実際見て、結構どう表現すればいいか分からない感情やら感想が募った訳なんですけどアニメオタクとして考えたときどうかって言うと、おそらくここにあるものが「アニメーションと実写がお互いに越えられない壁」なんだろうなって思いました。

 

我々オタクは「善と悪」とか「正義とは何か」みたいな結構、白黒はっきりしたものが好きじゃないですか。最近で言えば「バビロン」とかさ。(まだ全部見てないのでネタバレするな殺す)

んで、アニメーションってそういう話が多い……んじゃねーかな多分。

それから演出が派手。現実的ではないことがたくさんできるから。どんだけ地味な日常系の話でも、劇伴や背景、エフェクトなんかで画面は結構情報量を増やしてあったり……するんじゃねーかな。多分。

 

じゃあ、逆にパラサイトで感じた部分って何よっていうと。

めちゃくちゃ細かい表情で表す感情の機微とか、一般人が演技をしようとしたらこうなりそうだなみたいな演技とか、とにかくリアリティを感じた……気がした。

実写って人間が複数いるだけで情報量がとんでもなく膨大になる……気がした。

 

そうすね。もうちょっと中身の話します。

 

「半地下に暮らす日銭を稼ぐにも必死な4人家族」と「大豪邸に暮らす何不自由ない生活を送る4人家族」を対照的に描いてるんですけど、まあここでオタクが社会の貧困問題とか言うても””浅い””だけなんで言いません。

 

半地下家族は大豪邸家族に取り入るためにに必死でそれっぽい雰囲気を身なりやらなんやらで取り繕うんですけど、大豪邸家族がふと「何とも言えない抗いがたい臭いがする」って言うんですよ。半地下家族は同じ人間でありながらそこには簡単には埋められない大きな格差があることに気付いていくんですね。

 

このことに気づき始めるきっかけが………

 

あーっと!!!!!!!!!!ここから結構なネタバレが!!!!!!!!!!

 

中身の話しますって言ってるんですからまあそれはそうなんですけど。

 

閑話休題(オタクが一番好きなセリフ第一位)

 

そのきっかけっていうのが、そこそこに馴染んできたとある日大豪邸家族は全員でキャンプに行くっつーんすよ。そこで半地下家族は我がもの顔で大豪邸で遊び尽くすんですね。夜がふけるにつれてだんだん外が嵐になっていくんですけど、そんな中突然来訪者が現れるんす。追い出した家政婦なんすけど、そいつがどえらい秘密を家に隠してて、なんと夫を地下シェルターに住まわせてたんです。最初は通報しようとしてましたけど、大豪邸家族を騙してることがバレてそれを脅しに使われたんですけどこの生活を手放したくないあまりにしっちゃかめっちゃかしてなんとか半地下家族は2人を縛って事なきを得ます。そしたら「あと8分で帰ってくるからジャージャー麺作っとけ!!」って電話かかってくんの。まあ慌てて片付けて机の下とかに隠れるんですけどそこで大豪邸家族の本音を聞いたんです。「何とも言えない抗いがたい臭いがする」

 

そこからギテクがなんとなくそれに対して不快感を覚え始めるんですね。ただ単純に臭いって言われたからだけじゃなく明確な格差を感じたりどこに向けるべきか分からない怒りを覚えてしまったんですね。あとやっぱり臭いって言われたのムカつくと思う。まあ聞いちゃったのは自業自得だけど。

 

そんな心境の中でキャンプが駄目になった息子のために誕生会を開いてそこでサプライズをするから協力してくれってギテク言われます。

 

着々と準備が進む中、ギウもギウで地下に縛り付けた2人のことを家族を巻き込んだ俺が解決しなくちゃっていう義務感で1人こっそりデカイ石を持って降りていきます。緊張感半端なくてすごかった。すごかったよ!緊張しすぎて「コイツは俺から離れない……」とか言ってた石を落っことします。んで、返り討ちにされます。おっちょこちょいかよ。

 

家政婦は結局死んでしまったので夫は半地下家族へ復讐に。ギジョンは刺されて死にます。ここでチュンスクの元ハンマー投げメダリストとかいう設定を使って明確に殺意をもった人間に立ち向かっていきます。あまりにもかっこよすぎる。カアチャン…。

 

そんな中自分だけは助かろうと逃げ惑う大豪邸家族とその友人たち。刺されて倒れてる娘そっちのけでどんどん逃げる彼らを見たギテクは感情が抑えられなくなり、車のキーを寄越せと叫んだ主人をついに刺してしまいます。

 

もはや半地下家族しか存在を知らない地下シェルターに隠れ住むギテク、それを知ったギウはいつか金持ちになってその家を購入する叶うはずもない計画を立てる……

 

ここには分かりやすい善や悪はない。ただただ交わるはずのないほど格差がある2つの家族が交わった結果生まれた悲劇。確かにギテクは主人を殺したけど、ギテク自身が悪人という訳でもない。罪を憎んで人を憎まずという言葉の意味を初めて理解した気がします。

大なり小なり格差ってどこにでも存在していて、自分は半地下家族なのか大豪邸家族なのかって考えさせられたんです。とは言えその格差だけに固執するのも違う気がしていてとか考えてると、チュンスクが大豪邸で遊んでるときに「ここのお金が全部自分のものだったらきっと優しくなれる。優しさは懐の余裕からくる。」みたいな発言もしててそれも納得はできるなと。現実を見ないっていうのは大事なんかもしれん。

 

アニメ、見ようぜ。

 

 

 

 

 

 

新海誠監督の最新作『天気の子』が良すぎて2日連続で見に行ったって話

どうも、オタクです。

あ、でも新海誠オタクって訳じゃなくて広義の一般的な視点から見てって意味のオタクであって、あ、あ、でもオタクと言っても結構カジュアルな方だと思ってて、あの、やっぱ、確かに客観的に見たらオタクなのかもしれないけどオタクという単語の持つイメージほど何かに特段詳しいという訳ではなく、グフ、グフフ!!

 

グフ・カスタムって結構好きなんですよね。かっこよくないですか?グフ・カスタム

HGUC 1/144 MS-07B3 グフカスタム (機動戦士ガンダム 第08MS小隊)

HGUC 1/144 MS-07B3 グフカスタム (機動戦士ガンダム 第08MS小隊)

 

 

公開2日目に1人で『天気の子』を見に行って、

 って喚いてたら、友達と行くことになったので2日連続で見ました。

そんなこんなで『天気の子』感想行きまーす!バリバリネタバレあると思うので、まだ見てなくてネタバレが嫌だって人はゴーバックホーム

 

みんな帰ったか?残るべきヤツだけ残ったな?

じゃあ、とりあえずまずは以下に示す『天気の子』予告動画を見てほしい。

www.youtube.com

 

youtube再生回数も一番多いし、よく見た予告動画は多分これだと思うんだけど(俺はTOHOシネマズの劇場予告でこれ見て絶対見たいと思った。)この予告、2人の関係性から始まって各キャラクターの紹介、関係性の深まり、その結末みたいな流れを軽快な曲調の第二主題歌と位置づけられてる『グランドエスケープ』から始まってしっとりとした曲調の第一主題歌『愛にできることはまだあるかい』で締めくくる感じなんですよ。

 

この予告を見て、なんとなく想像する話の流れって帆高と陽菜が出会って晴れにする力を使ってるうちにいろんな人に出会い、そのうち力を使うべきでないと大人たちに言われたけど最後の力で完全な晴れを呼ぶみたいな……そんな感じだと思うんですよね。まあこれは個人的な想像ですけど。

 

そんな想像をしながら見に行ったんですけど、いやいやいや………

 

全然違うやんけ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

綺麗な空っぽい色にしてみました。

いや、もう事前に与える情報から既に””仕込み””始まってたんやな…みたいに思いましたね。新海誠、天才か?いや天才なんだよな。

俺は裏切られることが好きなので、こういうことされちゃうと一瞬で恋に落ちてしまいます。Love for you...

 

ざっと全体的な流れをさらうと、家出少年の帆高が弱小ライターの須賀と出会ってその取材の途中で水商売に手を出そうとする陽菜を見つけ、水商売は引き止めて晴れ女の力を使ってお金を稼ぐようになるんだけどその力は代償があって使うたびに空に連れていかれるようになる…帆高はそれを良しとせず東京は水の中に沈むみたいな感じでしたね。

 

この「代償」って言葉がすごく大事。序盤から狂った天気を正常にするには代償が必要って至るところでしつこく言われるから覚えておいてください。「代償」。500LPを払って追加で通常召喚するやつじゃないよ。え?伝わるよね?

 

この物語って、世界か愛かどちらかを選ばなくちゃいけなくなった時にどっちを選ぶのかって話が主軸にあると思うんですよ。世界を敵に回しても俺だけは君の味方だよ論みたいな。この物語がそうというよりは新海誠作品はそういうものが多いなのかもしんないけど。「雲の向こう、約束の場所」めちゃくちゃ好きです。

この物語において主人公が迫られる選択っていうのが「東京の狂った天気を戻すのか、初めて好きになった陽菜と一緒にいるのか」なんです。その選択を帆高は本当に一片の迷いもなく陽菜と一緒にいることを選ぶって言うんですよ。「天気なんてどうでもいい。俺は陽菜さんと一緒にいたい」って、めちゃくちゃかっこよくないですか?

俺もそんな風に愛せる誰かと出会いてえ~。いやでもそんな立場になったとして本当に躊躇なく愛を選べるのか俺に…。こういうとき思い出す諺、ありますよね。はい、皆さんご一緒に。せーの「取らぬ狸の皮算用

 

これを考えてた時にふと『君の名は。』のことを思い出したんですけど、こっちは2人の時間を越えて紡いだ想いを””代償””にして糸守町を救ったんですよね。と思ったらめちゃくちゃに鳥肌立ってきて

 

エッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッッモ!!!!!!!!!!!!!!!

 

って叫んじゃいましたわ。オタクなのですぐ叫ぶ。新海誠、天才か?天才なんだよな。大事なことは何度でも言うぞ。

 

ここまでは何かを選ぶには必ず代償があるって話してきました。代償になったものってどうなると思いますか?”世界を敵に回しても俺だけは君の味方だよ論”から行くと切り捨てられると思いませんか?思いましたよね。

でも、その代償って必ず切り捨てられるものじゃないって話もあるんですよ、実は。先に言いますけど、新海誠、天才か?天才なんだよな。

それについて話すときに忘れちゃならない大事なキャラクターがいます。陽菜の弟で凪っていう小学生の男の子。この子めちゃくちゃモテモテ小学生でしてこんなこと言うんですよ。

「付き合うまではハッキリして、付き合ってからは曖昧になれ」

みたいな。一言一句は違うと思うんですけど、概ねこんな感じなんですよ。これに衝撃を受けた帆高は「先輩」って呼ぶようになるんですけど、俺たちにとっても先輩だなって思いましたね。俺も先輩みたいなこと言えるように頑張るよ。

 

ここから代償は切り捨てられるわけじゃないって本題に入ります。凪くんの言った言葉ってちょっと飛躍してるものの、「白黒選ぶ必要はあるが、選んだあとは選ばなかった方に手を差し伸べてもいい」みたいな話だと思いません…?

実際、劇中で凪くんの周りに出てくる女の子が2人いるんですけど元カノと今カノっぽいのに2人で凪くんを助けてくれるんですよ。元カノと今カノっすよ?普通修羅場じゃん。でも凪くんって片方の子を選んだけれど、選ばなかった子とも良好な関係性を続けてるってことじゃないですか。それだけ取ったらただのクソ男な気もするんですけど、この物語上結構重要なことな気がしてるんですよね。

ここで帆高の話に戻るんですけど、本当に何の迷いもなく陽菜といっしょにいることを選んだけれど、そのあと雨は降り止まず東京はその大半が水に沈んでしまった。僕が、僕たちが世界の有り様を変えてしまったんだと。本当にそれでよかったのだろうか。選んだあと世界を切り捨てたと考えてた帆高は悩んでたんです。その悩みに引っ張られて陽菜に会えずにいるんです。いろいろ理由を並べるけれど、かけるべき言葉が見つからなくて3年も連絡すら取ってません。3年連絡取ってなくても18と19なんですよね。チートか?

そんな帆高に「東京は昔の姿に戻っただけ」「世界は最初から狂ってるから気にするな」なんて大人たちはそんな声をかけてくれます。そんな言葉からなんとなく陽菜に会って最初に言う言葉を考え始めます。歩きながらブツブツ言ってます。

え、もしかしてオタク…?あ!あ!すいません!一緒にしてすいません!叩かないで叩かないでください!ごめんなさい!

顔をあげると、陽菜を見つけます。改めて空から戻ってきた陽菜を見て涙を流す。そこに陽菜がいる。そばにいることが出来る。そう気づいたとき「陽菜!」と叫びながら駆け寄ります。陽菜も「帆高!」と叫んで近づいてきます。そして泣いてる帆高を見て「大丈夫?」と声を掛けます。そう言われて帆高は力強く返事します。

 

「僕たちはきっと大丈夫!」

 

書きながらちょっと涙流れてきましたわ。言っちゃいますか?あれ。

新海誠、天才か?天才なんだよな。

たとえ街が沈んでも、人々はそこで生活しているし、陽菜と共に生きることも出来る。帆高は陽菜がそこにいることで分かったんですよ。確かに世界の形を決定的に変えてしまったけれど、たったそれだけなんだって。世界は終わったわけじゃない。変わっただけなんだって。変わってしまった世界で、陽菜といてもいいんだってことを。

 

にできることはまだあるし、にできることはまだあるよ。

 

これ見よがしに主題歌の引用持ってきたんですけど、挿入歌の入れ方がまた憎くて、上に貼った予告ではグランドエスケープの盛り上がり部分を最初に持ってきて気持ちが盛り上がるようにしてるのに、本編では帆高が陽菜といっしょにいることを選ぶクライマックスのシーンで掛けるんですよ。まーた裏切られましたわ。しゅき……。

これは覚えてないだけかもしれないんですけど、愛にできることはまだあるかいの歌詞付きでちゃんと流したのEDクレジットだけだった気がする。歌詞追いながら聞くとめちゃくちゃ物語に沿ってるのに歌詞なし劇伴としてしか使ってないってヤバくない?

それから雨の扱い方についてなんですけど、雨ってよく心理描写として使われるじゃないですか。雨が負の感情で晴れが正の感情みたいな。実際の風景としても雨の日は暗くなるから気持ちが沈むし、劇中でもそんな話は出てくる。だけど、雨をずっと降らせることでそれは単なる日常の風景になるし、一番最初のシーンで帆高が楽しそうに笑いながら大雨に降られに行くんですよね。そういう細かいシーンでも雨=負の感情みたいな鉄板の認識を取り払ってるように思うんです。あのシーンなんだったんだと思ってたけどそういう意味があったのかなって書きながら思いました。でも、ここぞという時には大雨降らしたりしてその瞬間の雨には意味を持たせたりするんですよね。カァ~ッ!憎いね、新海誠

 

冒頭でも新海誠オタクじゃないって言ったとおり、全作品見てるわけじゃないんですよね。これを機に絶対全部見ようと思いました。だってさ、新海誠は天才なんだぜ?

 

人生は選択の連続で何かを選ぶとき必ず代償があるんだろうなとか、代償だからといって必ず切り捨てなくちゃいけないわけではないんだよなみたいなことまで考えちゃうくらい感情を揺さぶられる映画でした。本当にいい映画だったので見てない人は見てほしい。あ、でも見てない人は帰れつっちゃったな…。見た人たちは見てない人におすすめしような!

 選ぶと言えばみんな、選挙行った?俺は行ったよ、選びたいので。俺にできることはまだあったよ。

 

 

水しか飲んでなかったら「内緒ね」つって渡されてぇ~!って言いながら食べました。